3月1日に卒業式を行いました。厳かに進行した式中の卒業生の動作や言葉の各所に、高校時代の成長を感じることができました。生徒の成長を感じたとき、とてもうれしい気持ちになります。
今年度の卒業生も、新型コロナウイルスの影響を大きく受けました。中学3年から高校にかけて、さまざまな制約を受けてきた世代です。私は、コロナの影響が大きかった世代の卒業式で、クランボルツの計画的偶発性理論の話をしています。それは「人のキャリアの8割は予想しない偶発的な出来事によって決定される」というものです。偶発的な出来事の影響が大きいから、人は偶然の出来事を増やしたり、偶然の出来事に遭遇したときの準備をしたりしておくことが大切という内容です。コロナによって失われたものは、偶発的な出来事、出会いです。アフターコロナの社会で、若い世代には、出会いを積極的に増やすために行動してほしいと思っています。ほんの一度の出会いが人生を変えることもあるのですから。
今は、スマホがあれば、出来事や出会いを積極的に取りに行くことができる時代です(悪意ある情報もあるので注意は必要です)。有意な出会いをきっかけに、成長を目指すことができるのです。教育にかかわっている自分としては、生徒に学び続け成長を目指す気持ちを持たせて卒業させることができたのだろうか気になっています。
卒業おめでとう。きみたち若い世代の活躍を期待しています。
卒業式当日の3年の教室は、各担任が中心になって卒業生のためのさまざまな装飾をしています。2枚目の写真は、卒業式前夜に卒業生を迎える準備をしている担任の姿です。