今、高校で一番熱い学びは「探究」です。全国各地でさまざまな熱い取組が見られます。探究が熱いのは、多くの学校がさまざまな形で取り組んでいるということだけでなく、生徒のハートを熱くする学びだからです。知徳高校の普通科1年生では「総合的な探究の時間」で、地域をフィールドに自分で課題を見付け、その課題に対して解決策を考え、その解決策を実践する取組を行っています。「地域にハッピーを届ける」という趣旨で取り組んでいるので、ハッピープロジェクトと名付けています。ハッピープロジェクトが新たな興味・関心のきっかけとなり、自ら熱く取り組めることが見つかることを期待しています。
とは言え、多くの生徒にとって、まずは「自分で課題を見付ける」ことが大変です。それは、生徒が課題は学校や教師から与えられるものというスタイルに慣れているからです。これには、「教える」ということを前提に授業をしてきた私たち教職員も反省しなければなりません。ですから、生徒が課題を見付けるためには様々な仕掛けが必要です。ハッピープロジェクトでは、先月末、地域の「子育て、外国人、福祉、健康、防災、観光」について、自分の関心に応じて2つの分野を選び、町職員や関係の方から話を聞きました。生徒たちが、各分野における地域の状況を聞いて、自ら取り組める課題を見つけたり、ヒントをもらったりすることができればよいと思います。生徒がどのような課題を見付けるのか楽しみです。
ハッピープロジェクトは、知徳高校にとって初めての取組で、これが正解というものはありませんから、教師も一緒に学びながら伴走していきたいと思います。大事なことは、生徒が考えたことを「実践する」ところにあると考えています。成功か失敗かは大きな問題ではありません。行動するところに大きな意味と成長があると思います。