アメリカンフットボール部３年生の高橋さんと河村さんが、HUDDLE AWARD 2023 HIGH SCHOOL ALL JAPAN OFFENSEに選出されました。言わば高校世代の日本代表です。今回、全国強豪校の選手に混じって本校から２人の選手が選ばれたこと、とてもうれしく思います。１st TEAMで選出された高橋さんは、主将としてよく部員をまとめてきました。私は、高橋さんについてこんな思い出があります。
初戦敗退した秋季大会翌日の朝、私が校舎の入口で生徒を迎えているときのことです。いつもは私がいる時間帯に登校してこない高橋さんが、この日は私がいる時間帯に登校してきました。私は試合の結果を知っていましたから、どのように声をかけようかと思っているとき、高橋さんの方から「おはようございます。関東大会は初戦で負けてしまいました。たくさんの方に応援してもらっていたのに本当にすみません。」と言ってきたのです。もしかしたら、そのことを私に伝えるために私がいる時間に登校してきたのかもしれません。期待していた結果が得られず悔しかったでしょうし落ち込んでいて登校することも辛かったと思います。その中でも、このように報告してくれた高橋さんの健気な態度に温かい気持ちになりました。
もう一つの思い出は、１月の放課後の校舎内を回っていると、遅くまで教室で勉強している高橋さんの姿を毎日のように見たことです。進学先はすでに決まっているので放課後遅くまで勉強する必要は必ずしもないのですが、高橋さんは実に一生懸命に取り組んでおり、マンツーマンで先生の指導を受けていることも少なくありません。ある日、何を勉強しているのかと聞いてみました。返ってきた返事は「英検合格」でした。高橋さんは部活動を引退した後、英検上位級の合格を新たな目標にして学び続けていたのです。卒業式の前日、高橋さんは指導していた先生とともに「合格しました」と笑顔で報告に来てくれました。学び続けることの大切さを高橋さんに教えてもらいました。
