6月24日の知徳Newsに「福祉科3NA第2回高齢者スマホ教室」があります。福祉科の生徒が高齢の方にスマホの使い方を教えるというものです。そのスマホ教室を私も見学にいきました。私が驚いたのは、参加した高齢者のスマホのスキル向上よりも、開催時間中、生徒が相手の方としっかりと向き合い、会話が途切れず笑顔があふれていたことです。以前の校長ブログで、「福祉科の生徒が多様な人と接する中で、様々な考え方を受けとめ、試行錯誤しながら成長している」と書いたことがありますが、今回のスマホ教室では、そのような生徒の成長を自分の目で確認することができたように思います。
今回のスマホ教室に参加した高齢の方は、一人一人スマホに関する関心、持っている技術が異なっています。生徒も一人一人に合わせた接し方を工夫しなければなりません。生徒は相手の方に合わせて、簡単なゲームから取り組んだり、スマホを扱う時間よりもおしゃべりを多くしたりするなど、様々な工夫をしていました。そして、最初に書いたように、どのグループも会話と笑顔が途切れませんでした。下の写真は、このスマホ教室で撮影したものですが、生徒は、相手の方に身体を向け、顔を近づけて、大きくうなずいたり笑ったりしながら話していました。このような身体性は、授業で行うグループワークを効果的に進める上で、また、社会で人の信頼を得る上でも、とても大切なコミュニケーションスキルです。今回参加した生徒は、これまで多くの施設等で実習し、様々な人と接してきた3年生です。多様な人と接する中で、さまざまなスキルを身に付け、成長していることを実感でき、とてもうれしかったです。
多様な方と接するという点では、吹奏楽部員が、パリ管弦楽団ブラス・クインテットと共演したことも福祉科の生徒と同様、大きな経験だったと思います。海外の方との共演、そして本物との出会いは、大きな財産になったようです。