校長先生のブログ

さまざまな人と出会って成長する

本校福祉科には、介護福祉士の資格取得を目指すコース(介護福祉コース)と、幅広く福祉を学び保育士や看護師を目指すこともできるコース(総合福祉コース)があります。今週、福祉科3年総合福祉コースの生徒が保育園実習を行いました。実習先の「たけはら保育園」には、毎年お世話になっています。園児や保育士と交流している生徒の姿には、学校で見る生徒の姿とはまた違う姿を見ることができます。校外の世代が異なる人と触れ合う経験の中で生徒がよい学びをしていることを感じます。
今の高校生は、日常が家庭と学校の往復だけという場合が少なくありません。そうすると日常接する人は同世代の高校生、それも気が合う仲間が中心となり、異なる世代と接する機会は、学校の先生か家族と話すときだけということになります。その点、福祉科の生徒は、1年生の時からさまざまなら福祉施設での実習がカリキュラムに組み込まれていて、施設利用者や職員など、多様な人と接する機会が他の高校生に比べとても多くあります。
施設実習をしている生徒の振り返りを見ると、「技術面で成長した」という知識・技能面での成長だけでなく、「実習を通して周囲を観察し、利用者個々の特性に気付くようになった」、「職員の介入方法をよくみて細やかな支援の在り方について学ぶことができた」、「単に声をかけるだけでなく、意欲を引き出せるような声掛けをしたい」など、幅広い気付きや学びを得て、成長していることを感じます。「サービスは人」だと言います。人が成長すれば、サービスも向上します。福祉科の生徒が多様な人と接する中で、様々な考え方を受けとめ、試行錯誤しながら成長している姿に、私も学びたいと思います。
写真は、保育実習で園児と向き合う生徒の真摯な視線と、福祉科専門科目の授業の様子です。

TOP