彼らにとっては、あまりにも短すぎる夏でした。
最後の打者となった高橋君が打席へ向かうとき、1点差でリードを許してはいたものの、「まだ終わらない」「必ず逆転できる」という雰囲気が、スタンドにもベンチにも満ちていました。しかし、勝負の神様はこちらに微笑んではくれませんでした。全力で戦ってくれた相手校の健闘に心から敬意を表したいと思います。
知徳の選手たちは、本当によく頑張りました。春の王者として大会に臨むプレッシャーは、並々ならぬものだったことでしょう。5月以降、野球部の活躍は学校全体に勇気と希望を与え、私たちは皆で大きな夢に向かって歩んでいるという実感を持ちながら日々を過ごすことができました。野球部の皆さんには、感謝の気持ちしかありません。
野球部の生徒たちは、この一年で大きく成長したのではないかと思います。主将の津布久さんは、春の大会で優勝できた要因として、ベンチ入りしたメンバーとそうでないメンバーとの一体感を挙げていました。この一体感は、自然に生まれたものではありません。何度も対話を重ね、一つ一つの言葉を大切にしながら築き上げてきたものです。毎年5月にご講演いただいている畑喜美夫先生は、「人間的な成長なくして、たとえ試合に勝ったとしても決して褒められない」とおっしゃいます。今回の野球部の姿からは、まさにその「人間的な成長」を強く感じました。
高校時代に培った成長は、一生の財産です。これから始まる本当の人生の勝負の中で、この経験と成長は、きっと彼らを支え続けてくれることでしょう。

